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平成23年度 第1回家族ケア勉強会(症例検討会)

2011.06.24.17:20

平成23年度 第1回家族ケア勉強会(症例検討会)

平成23年6月16日




ソフィアメディ株式会社では、6/16(木)業務終了後、希望するスタッフが集い、今年度第1回目となる『家族ケア勉強会(症例検討会)』を開催いたしました。

 家族ケアの勉強会とは、前年度の症例検討会とは少し趣向を変え、「渡辺式家族アセスメントモデル」を使用し、援助者・家族成員1・家族成員2の3名間の関係性を明らかにし、今起こっている問題は何かを発見する力を養うことを目的として開催しています。ケアを受ける本人、そのご家族の方、そしてケアを提供するスタッフ、それぞれの困りごと、現在の対処法などを明らかにし、それを基に援助者と対象者のパワーバランスを探り、そのバランスを取るにはどうしたらよいかを考えるシートです。

 年間4回開催しますが、開催場所によって事業所からの所要時間に差が出てしまいます。より多くのスタッフに参加してもらえるよう、事業所を2グループに分け、それぞれに近い場所で2回ずつ開催をします。
今回はグループAの1回目です。


ソフィアメディの家族ケア勉強会で目標としていること

・ それぞれのスタッフが持つ情報・経験を共有しあうことで、引き出しを増やす
・ 違う経験・価値観を持つ者と話をすることで、コミュニケーション力を向上させる
・ 言われたことをやるだけでなく、「自分だったら具体的にどうするか」と、自ら積極的に考える力を培う
・ 『考え方』の参考を通して、問題が起こった際の解決までの道のりを自分で見つけられるようにする

答えを出すのではなく、過程を楽しむこと、それがこの症例検討会の存在価値となればいいと願っています。




casestudy20110616_1



  今回のテーマは、進行性難病のお客様に入っている援助者(リハビリ)とご本人(対象者)との関係性です。体力面の問題もあるが、ご本人の本当の気持ちが分からず、思うようにリハビリが進まない現状があるようです。

 今回、最初に行う困りごとやそれに対しての対処法、背景の把握は、グループのそれぞれが付箋に貼って意見を出し、近いものをまとめることで意見を集約していく、という手法を取りました。話し合いのみで行った場合よりも、個々の意見を出しやすくし、言葉に対する印象の違い(表現の違い)を修正して、頭の中を統一するためです。それを基に援助者と対象者のパワーバランスを探りました。

casestudy20110616_2


 そして、今回のケースは援助者、対象者の両方の力が弱い、つまりリハビリが力を発揮できていない上に、ご本人もどうしていいかわからない状況、という見解で一致しました。
 そこで、ここから援助者と対象者両方のパワーを上げることによって好転を図る、という方針の下、どのような具体策を講じていくか、案を出し合いました。そして最後に、各グループから今後の対策が発表されました。

 お客様本人のパワーレベルを上げる方策としては、

・現状で楽しめる(幸せと感じられる)事を一緒に考える
・ほめちぎる、成功体験をさせる
・出来ている部分に目を向け、それを伝える
・自分で目標を立ててもらう
・体調を整える為のアプローチ
・家族間での関わり方を見直す


といった声が多くあがりました。


また、援助者のパワーを上げる方策としては

・サービス提供者間で、方向性を統一する
・ひとりの問題にしないで皆で話し合う
・現状の苦労をねぎらってあげる
・リハビリに囚われず、気持ちや体調に合わせた対応をする
・本人の本当の思いを確認し、共感する
・現状を受け入れ、その時出来ることを精一杯やる
・お客さまの笑顔を引き出す⇒自分も楽しくなる


といった声が多くあがりました。

 今年度1回目、このスタイルにして2回目の今回は、過去最多の参加があり、賑やかな会となりました。終わっての感想としては、「パワーバランスを図にして示すことが視覚的に理解しやすかった」、「頭の中がまとまってスッキリした」、「持ち札が増えた」という意見もあれば、「まだ自分の中では消化できていないので、繰り返し使う必要がある」といった声もありました。運営方法についても意見がありましたので、また色々と工夫をしながら、続けていきたいと思います。
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